大切な誰かと繋がりたい。
これは、誰もが心の奥底に持っている願いです。
家族、友人、パートナー。かけがえのない人だからこそ、想いは強くなります。でも、その想いが強すぎると、時に感情的になってしまう。思いと思いがぶつかり合って、逆効果になってしまうことがあります。

お葬儀の現場で見えてくるもの
葬儀社の仕事をしていると、そんな場面に立ち会うことがあります。
「故人のために」と、それぞれが想いを持って臨むお葬儀。でも、その想いが強いからこそ、家族の間で食い違いが起こることがあるのです。
お花の選び方、式の進め方、細かな段取り。一つひとつに「故人はこうしたかったはず」という想いが込められています。
でも、考えてみてください。
故人が最も望まないことは何でしょうか。
それは、自分を理由に、大切な人たちの関係が拗れてしまうことではないでしょうか。

想いを「仮置き」する場所
だから、私は思うのです。
感情的になりそうな時、大切な人に想いをぶつける前に、一度「仮置き」する場所があった方がいい、と。
この仮置きの場所は、主に話をしやすい友人で、アドバイスをしないタイプの人が理想的です。
なぜアドバイスをしない人が良いのか。
それは、自分の本当の気持ちを、相手の意見で修正されると、伝えたい本当の想いの純度が低くなってしまうからです。
ただ聞いてもらう。 ただ話を受け止めてもらう。
そうすることで、自分の想いが整理され、何が本当に大切なのかが見えてくる。感情の熱は少し冷め、でも想いの純度は保たれたまま、相手に伝えることができるようになります。

これが「結活」という生き方
「仮置き」は、迂回でも逃げでもありません。
大切な人への想いを、最も純粋な形で届けるための準備なのです。
結活とは、人生の終わりに備える「終活」とは違います。今この瞬間から、大切な人との繋がりを育み、守り、深めていく活動です。
お葬儀の場面だけではありません。日常の中で、家族に言いたいことがある時、親しい人と意見が食い違った時、感情が高ぶりそうになった時。
そんな時こそ、一度立ち止まって考える。
本当に相手が望んでいることは何か。 この想いは、相手との繋がりを深めるものだろうか。
想いを「仮置き」することで、関係性を守る。
これは、生きている今だからこそできる、大切な知恵なのです。
お葬儀の現場で学んだこの教訓は、実は人生のあらゆる場面に通じています。
大切な人が元気でいる今こそ、想いの純度を保ちながら、丁寧に関係を育てていく。それが結活なのです。

結活とは、大切な人との繋がりを、今この瞬間から育てていくこと。
想いの純度を守りながら、関係性を深めていく。そんな日々の小さな知恵の積み重ねが、人生を豊かにしていくのだと、私は信じています。

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