墓じまいを考える友人の言葉から③〜実際に進めるには、何から始めたらいい?

piled stones

前回、友人が「墓じまいをしようと思っている」と話してくれたことを書きました。

その話を聞いてから、少しづつお伝え出来ることを整理しています。

墓じまいをしたいと思っても、実際には何から始めたらいいんだろう?

私は葬儀の仕事長年携わっていますが、「墓じまいを考えているけれど、どこから手をつけたらいいのかわからない」というご相談は、ここ最近の新しい問い合わせとなりました。

今回は、墓じまいを実際に進めるための手順について、私なりにお伝えできることを整理してみたいと思います。

gray and black brick wall

まず最初に考えたいこと

墓じまいを進める前に、まず立ち止まって考えておきたいことがあります。

事前準備1)家族や親族との話し合い

お墓は、一人だけのものではないんですよね。

兄弟姉妹、子どもたち、場合によってはいとこやおじ・おばなど、関係する親族がいるかもしれません。

「墓じまいをしようと思っている」

そう決めても、いきなり進めてしまうと、後で「聞いていない」「なぜ相談してくれなかったのか」とトラブルになることがあります。

時間がかかっても、関係する家族や親族には、まず想いを伝えて、話し合う。

それが、後々のわだかまりを防ぐ第一歩だと思います。

事前準備2)お寺様との関係

もし檀家になっているお寺があるなら、お寺様への相談も大切です。

「墓じまいをします」といきなり伝えるのではなく、

「こういう事情で、墓じまいを考えているのですが」

と、まずは相談という形でお話しされると良いかもしれません。

お寺様も、檀家の方の事情を理解してくださることが多いです。ただ、離檀料(檀家をやめる際のお布施)のことなど、事前に確認しておくと安心ですね。

a cup of coffee next to a notepad with the words to do on it

墓じまいの大まかな流れ

墓じまいには、大きく分けて二つのステップがあります。

ステップ1:今あるお墓をどうするか

  • 墓石を撤去して、更地にして返す
  • 石材店に依頼する
  • 費用の見積もりを取る

ステップ2:取り出したご遺骨をどうするか

  • 新しい納骨先を決める
  • 永代供養墓、納骨堂、樹木葬など
  • 改葬の手続きをする

この二つを、両方考えていく必要があるんですね。

誰に相談したらいいの?

墓じまいを進めるとき、相談先はいくつかあります。

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1. 今のお墓がある霊園や墓地の管理者

まず最初に相談すべきなのは、今お墓がある場所の管理者です。

  • 寺院墓地なら、お寺様
  • 民営霊園なら、霊園の管理事務所
  • 公営墓地なら、自治体の窓口

墓じまいをするには、管理者に「埋蔵証明書」などの書類を発行してもらう必要があります。どんな手続きが必要か、まず確認されると良いと思います。

また、民営霊園の場合、指定石材店制度があることも。その場合は、指定された石材店に依頼することになります。

Row of weathered stone jizo statues in a garden.

2. 石材店

墓石の撤去は、専門の石材店に依頼します。

でも、石材店選びは慎重にしたいところですよね。

見積もりは複数取る

墓石の撤去費用は、お墓の大きさ、立地、基礎の状態などによって大きく変わります。

不安であれば、一社だけに頼むのではなく、できれば2〜3社から見積もりを取って比較されると安心です。もしくは、こういった話をしていると実際の経験者がいる場合がいます。そういった方からの紹介なら安心度は高まるかもしれません。

こんな石材店は注意

  • 「一式○○万円」と大雑把な見積もりしか出さない
  • 後から追加料金が発生する可能性を説明しない
  • 見積もりの内訳が不明確
  • 急かすような営業をしてくる

信頼できる石材店の特徴

  • 実際に現地を見て、丁寧に見積もりを出してくれる
  • 内訳を詳しく説明してくれる
  • 作業内容や期間を明確に伝えてくれる
  • 質問に丁寧に答えてくれる
  • 地域で長く営業している実績がある

全優石(全国優良石材店の会)のような業界団体に加盟している石材店を選ぶのも、一つの目安になります。

brown wooden bench under green trees during daytime

3. 行政書士や専門業者

墓じまいには、改葬許可証などの行政手続きが必要です。

書類の準備や手続きが不安な場合は、行政書士や墓じまい専門の代行業者に相談することもできます。

ただし、代行料が別途かかりますので、費用と手間を天秤にかけて判断されると良いと思います。

4. 新しい納骨先

墓じまいをするということは、ご遺骨を新しい場所に移すということです。

  • 永代供養墓
  • 納骨堂
  • 樹木葬
  • 新しいお墓

どこに納骨するか、早めに決めておく必要があります。

なぜなら、新しい納骨先から「受入証明書」を発行してもらわないと、改葬の手続きができないからです。

新しい納骨先を探すときも、いくつか見学して、説明をよく聞いて、納得して決めることをお勧めします。

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費用について知っておきたいこと

墓じまいにかかる費用は、状況によって本当に様々です。

墓石の撤去費用

一般的に、1㎡あたり10万円〜15万円程度と言われていますが、これも条件次第で変わります。

費用が高くなる要因

  • 基礎が深い、強固である(寒冷地など)
  • 墓地が傾斜地や、重機が入れない場所にある
  • 墓石が大きい、複雑な構造である
  • 遠方である

全優石のウェブサイトでも説明されていますが、特に地面の下の「基礎」の状態によって大きく変動するとのことです。寒冷地では基礎が1メートル以上あることもあり、その場合は解体費用も割高になります。

「一式○○万円」という広告には注意

インターネットで「墓じまい一式○○万円」という広告を見かけることがありますが、後から思わぬ追加料金が発生することも多いそうです。

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その他の費用

墓石の撤去以外にも、こんな費用がかかります:

  • 閉眼供養のお布施(事前にお尋ねすることをおススメします)
  • 離檀料(お寺によって異なる)
  • 行政手続きの手数料(数百円〜数千円)
  • 新しい納骨先の費用(選択肢によって大きく異なる)
  • 開眼供養のお布施(新しいお墓の場合)

全体でいくらかかるかは、本当にケースバイケースです。

だからこそ、きちんと見積もりを取って、総額を把握することが大切なんですね。

手続きの流れ

墓じまいの一般的な手順は、こんな感じです:

  1. 家族・親族と話し合う
  2. お寺様や墓地管理者に相談する
  3. 新しい納骨先を決める
  4. 石材店に見積もりを依頼する
  5. 改葬許可申請の書類を準備する
    • 改葬許可申請書(自治体から入手)
    • 埋蔵証明書(今の墓地管理者から)
    • 受入証明書(新しい納骨先から)
  6. 改葬許可証を受け取る(自治体から)
  7. 閉眼供養を行う(お寺様に依頼)
  8. 墓石を撤去する(石材店に依頼)
  9. ご遺骨を取り出す
  10. 墓地を更地にして返還する
  11. 新しい納骨先に納骨する
  12. 開眼供養を行う(新しいお墓の場合)

これだけの手順があるんですね。だからこそ、一つ一つ丁寧に進めていくことが大切だと思います。

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友人の話から感じたこと

友人が「墓じまいをしようと思っている」と話してくれたとき、その言葉の裏には、たくさんの想いと、そして「どうしたらいいんだろう」という迷いもあったんじゃないかと思います。

墓じまいは、決めるまでも大変だし、決めてからも手順が多くて大変です。

でも、一つ一つ、順を追って進めていけば、必ずできます。

そして、信頼できる相談先を見つけることが、安心して進めるための鍵になるんじゃないかと思います。

困ったら、まず相談してみる

わからないことは、恥ずかしいことじゃありません。

お寺様でも、石材店でも、霊園の管理者でも、まずは相談してみる。

きっと、親身になって答えてくださる方がいらっしゃると思います。

次回は、「墓じまいをした後、ご遺骨をどうするか」という選択肢について、考えてみたいと思います。


墓じまいについてのご相談も、お気軽にお問い合わせください。答えを一緒に探していくお手伝いをさせていただきます。

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