終活チェックリスト|これだけやれば安心の全項目

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終活を始めようと思っても、何から手をつければいいのか分からない方は多いのではないでしょうか。この記事では、終活の全体像を把握できる完全チェックリストをご紹介します。これさえ確認すれば、重要なポイントを見逃すことなく、安心して終活を進めることができます。必要に応じてチェックを入れながら、ご自身のペースで終活を進めていきましょう。

終活チェックリスト:基本情報の整理

終活の第一歩は、自分自身の基本情報を整理することから始まります。これは、いざという時に家族や関係者が必要な情報にすぐアクセスできるようにするための重要なステップです。

個人情報の整理

□ 氏名(通称や旧姓も含む)
□ 生年月日・出生地
□ 現住所と過去の居住履歴
□ 連絡先情報(電話番号・メールアドレス)
□ 婚姻歴・家族構成
□ マイナンバー
□ 運転免許証番号と期限
□ パスポート番号と期限
□ 健康保険証の種類と番号

重要書類の保管場所の記録

□ 戸籍謄本・抄本の取得方法
□ 住民票の取得方法
□ 印鑑登録証明書の保管場所
□ 不動産関連書類(権利書・登記簿謄本)の保管場所
□ 契約書類(賃貸契約書など)の保管場所
□ 保険証券の保管場所
□ 年金手帳・年金証書の保管場所

これらの情報は、エンディングノートや専用のファイルにまとめて保管し、家族に場所を伝えておくことが重要です。定期的に内容を更新することも忘れないようにしましょう。

終活チェックリスト:財産・資産の管理

終活において、財産や資産の管理は特に重要な項目の一つです。自分の財産を把握し、適切に引き継がれるよう準備することで、相続トラブルを防ぎ、大切な人に負担をかけずに済みます。

預貯金・投資の整理

□ 銀行口座のリスト(銀行名・支店名・口座番号・残高)
□ 証券口座のリスト(証券会社名・口座番号・保有銘柄)
□ 投資信託の保有状況
□ 暗号資産(仮想通貨)の情報
□ 貸金庫の場所と鍵の保管場所
□ クレジットカードのリスト(会社名・カード番号・有効期限)
□ 電子マネー・ポイントカードの情報

不動産・動産の整理

□ 不動産の所有状況(物件の住所・登記情報)
□ 自動車の所有状況(車検証・保険証の保管場所)
□ 貴金属・美術品・骨董品などの所在地と評価額
□ 家具・家電製品のうち価値あるものリスト
□ ペットの情報(種類・年齢・かかりつけ医・特別なケア方法)

負債・支払い義務の整理

□ ローン情報(住宅ローン・自動車ローン・教育ローンなど)
□ クレジットカードの借入状況
□ 定期的な支払い(家賃・公共料金・サブスクリプションなど)
□ 保証人・連帯保証人になっている契約の情報

財産や資産の情報は、相続の際に特に重要となります。最新の状況を定期的に更新し、必要に応じて専門家(税理士・弁護士など)に相談することをおすすめします。

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終活チェックリスト:医療・介護の希望

自分の意思が伝えられなくなった場合に備えて、医療や介護に関する希望を明確にしておくことは、終活の重要な要素です。家族や医療者に自分の意思を伝え、自分らしい最期を迎えるための準備をしましょう。

医療に関する希望

□ かかりつけ医の情報(医師名・医療機関名・連絡先)
□ 持病・アレルギー・常用薬のリスト
□ 献血カードや臓器提供の意思表示
□ リビングウィル(延命治療に関する意思表示)の作成
□ 人工呼吸器の使用に関する希望
□ 人工栄養(胃ろうなど)に関する希望
□ 医療に関する代理意思決定者の指名

介護に関する希望

□ 介護が必要になった場合の住まいの希望(自宅・施設など)
□ 希望する介護施設のタイプ
□ 介護保険の被保険者証の保管場所
□ 要介護認定の状況
□ 利用したい介護サービスの種類
□ 成年後見制度の利用検討
□ 日常生活自立支援事業の利用検討

医療や介護に関する希望は、家族だけでなく、かかりつけ医や介護関係者にも伝えておくことが大切です。また、これらの希望は時間とともに変化する可能性があるため、定期的に見直すようにしましょう。

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終活チェックリスト:葬儀・埋葬の希望

自分の葬儀や埋葬について希望があれば、事前に家族に伝えておくことで、残された家族の負担を軽減し、自分の意思を尊重した送り方をしてもらうことができます。

葬儀に関する希望

□ 葬儀の形式(一般葬・家族葬・直葬など)
□ 宗教・宗派の指定
□ 葬儀社の希望(事前契約の有無)
□ 葬儀の規模や予算
□ 参列してほしい人のリスト
□ 案内状の送付先リスト
□ 喪主や遺族代表を務めてほしい人
□ 会葬御礼の品や香典返しの希望
□ 献花や供物の希望
□ 遺影写真の指定
□ 棺に入れてほしいもの
□ 戒名・法名の希望や予算

お墓・遺骨に関する希望

□ 埋葬方法の希望(土葬・火葬)
□ 遺骨の行き先(墓・納骨堂・散骨など)
□ 既存のお墓の場所と管理者の情報
□ 新たに墓地を購入する場合の希望場所
□ 墓石のデザインや素材の希望
□ 樹木葬・海洋葬などの自然葬の希望
□ 永代供養の希望
□ 分骨の希望(複数箇所への納骨)

葬儀や埋葬に関する希望は、文化的・宗教的背景によっても異なります。家族との対話を通じて、自分の希望と家族の気持ちのバランスを取ることが大切です。また、希望に応じた費用の準備も検討しましょう。

終活チェックリスト:デジタル資産の整理

現代社会では、デジタル資産の管理も終活の重要な要素となっています。自分のデジタル情報が適切に引き継がれるよう、または必要に応じて削除されるよう準備しておきましょう。

オンラインアカウントの整理

□ メールアカウントのリスト(アドレス・パスワード)
□ SNSアカウントのリスト(サービス名・ID・パスワード)
□ ショッピングサイトのアカウント情報
□ サブスクリプションサービスの契約状況
□ オンラインバンキングの情報
□ 電子決済サービスの情報(PayPay・LINE Payなど)
□ クラウドストレージのアカウント情報
□ 死後のアカウント対応設定(Googleアカウント継承設定など)

デジタルデータの管理

□ 重要なデジタル写真・動画の保存場所
□ デジタル形式の思い出の品(メール・メッセージなど)の保存
□ パスワード管理ツールの情報
□ ハードディスク・USBメモリなどの保管場所
□ スマートフォン・パソコンのロック解除方法
□ デジタル遺品整理の希望(データの削除・保存方法)

デジタル資産の管理は比較的新しい終活の分野ですが、今後ますます重要になってきます。パスワードなどの重要情報は、セキュリティに配慮しながら、必要な人だけがアクセスできる形で保管することが大切です。

終活チェックリスト:遺言・相続の準備

円滑な相続のためには、遺言書の作成や事前の相続対策が効果的です。法的な効力を持つ形で自分の意思を残し、相続トラブルを未然に防ぎましょう。

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遺言書の準備

□ 遺言書の種類検討(自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言)
□ 遺言書の作成(専門家への相談を検討)
□ 自筆証書遺言の法務局保管制度の利用検討
□ 遺言執行者の指定
□ 付言事項(法的拘束力はないが想いを伝える部分)の検討
□ 遺言書の保管場所の家族への伝達

相続対策

□ 相続人の確認(配偶者・子・親・兄弟姉妹など)
□ 相続財産の把握と評価
□ 生前贈与の検討
□ 相続税対策の検討(専門家への相談)
□ 自社株や事業承継の検討(事業主の場合)
□ 不動産の共有名義や生前移転の検討
□ 生命保険の受取人指定の確認

遺言・相続に関する事項は、法律の専門知識が必要な場合が多いため、弁護士や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。特に財産が多い場合や相続人間で争いが予想される場合は、専門家のサポートが重要です。

終活チェックリスト:生前整理とエンディングノート

終活の一環として、物の整理や思い出の整理も重要です。また、これまでの項目をエンディングノートにまとめることで、自分の意思を確実に残すことができます。

生前整理のチェック項目

□ 不要な物の処分(衣類・本・日用品など)
□ 思い出の品の整理と行き先の決定
□ 写真・アルバムのデジタル化や整理
□ 手紙・日記などの保存または処分の決定
□ 貴重品・骨董品などの評価と行き先の決定
□ 趣味の道具や収集品の行き先の決定
□ 定期的な断捨離の習慣化

エンディングノートの作成

□ 市販のエンディングノートの購入または自作
□ 基本情報の記入
□ 財産・資産情報の記入
□ 医療・介護の希望の記入
□ 葬儀・埋葬の希望の記入
□ デジタル資産の情報記入
□ 大切な人へのメッセージの記入
□ 定期的な情報の更新
□ ノートの保管場所を家族に伝える

生前整理は一度にすべてを行う必要はなく、少しずつ進めることが大切です。また、エンディングノートは書き始めが難しいと感じる方も多いですが、できる項目から少しずつ埋めていくことで、徐々に完成させていくことができます。

終活チェックリスト:まとめと定期的な見直し

終活は一度やれば終わりというものではなく、人生の変化に合わせて定期的に見直すことが大切です。最後に、終活を継続的に進めていくためのポイントをまとめます。

終活の定期的な見直し

□ 年に1回程度の定期的な情報更新
□ 住所や電話番号などの基本情報の変更時の更新
□ 財産状況の変化に応じた情報更新
□ 家族構成の変化(結婚・出産・離婚など)に伴う見直し
□ 健康状態の変化に伴う医療・介護の希望見直し
□ 法律や制度の変更に伴う対応の見直し
□ 定期的な家族との対話の継続

専門家への相談タイミング

□ 遺言書作成時(弁護士・司法書士)
□ 相続税対策検討時(税理士)
□ 不動産の名義変更検討時(司法書士・土地家屋調査士)
□ 成年後見制度の利用検討時(弁護士・司法書士)
□ 葬儀の事前契約検討時(葬儀社)
□ 介護・医療サービスの選択時(ケアマネージャー・医療ソーシャルワーカー)

終活は自分自身のためでもあり、残される家族のためでもあります。このチェックリストを参考に、無理のないペースで少しずつ進めていくことをおすすめします。すべての項目をチェックする必要はありませんが、自分にとって重要な項目から始めることで、安心して人生を歩むことができるでしょう。


終活チェックリストをすべてクリアすることは、一朝一夕にできることではありません。しかし、このリストを参考に少しずつ準備を進めることで、自分らしい最期を迎える準備と、残される家族への配慮が整っていきます。今日から、できることから少しずつ始めてみましょう。

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