褒められたら、素直に喜べますか?

woman walking beside wall with the best gift is you graffiti

あなたは褒められたら、素直に喜べますか?

それとも、「そんなことないです」「いえいえ、まだまだです」と、つい謙遜してしまいますか?

もしかしたら、「お世辞かな?」「何か裏があるのでは?」と疑ってしまうこともあるかもしれません。

実は、この反応には、私たちが育ってきた文化が深く関わっています。

そして、この「受け取る力」こそが、人との繋がりを作る第一歩なんです。

A hand reaching out with light

マレーシアで見た光景

先日、マレーシアを訪れた時のことです。

街を歩いていると、見知らぬ人同士が気軽に言葉を交わしています。

「その服、素敵ですね」 「ありがとう!」

「お子さん、可愛いですね」 「ありがとうございます!」

通りすがりの人が、些細なことでも良いところを見つけて、さらっと伝える。 そして受け取る側も、素直に「ありがとう」と笑顔で受け取る。

何気ない、でもとても温かいやり取りです。

娘のパートナーも、私のちょっとした気遣いに、すぐに言葉にしてくれます。 “That’s very thoughtful of you!”

最初は戸惑いました。 日本なら「いえいえ、当たり前のことですから」と答えていたでしょう。

でも、彼の笑顔を見て気づいたんです。

素直に「ありがとう」と受け取ることが、相手を喜ばせることもあるんだと。

people walking on street during nighttime

日本に戻って感じたこと

日本に戻ると、同じような場面はほとんどありません。

見知らぬ人に褒められることもないし、 もし褒められたら、多くの人は戸惑ってしまうでしょう。

「そんなことないです」 「いえいえ、これ古いんです」 「まだまだです」

私たち日本人は、褒められることに慣れていません。 それどころか、褒め言葉を「お世辞」だと疑ってしまうことさえあります。

職場でも: 「今日の対応、素晴らしかったですよ」 「いえいえ、当たり前のことをしただけです」

家庭でも: 「お母さんの料理、美味しい」 「そんな、適当に作っただけよ」

なぜ、私たちは素直に喜べないのでしょうか?

group of people on train

謙遜という美徳

日本には長い間、「謙遜」が美徳とされてきた文化があります。

「出る杭は打たれる」 「能ある鷹は爪を隠す」

自分を低く見せることが礼儀正しいとされ、 褒められても素直に受け取ると「調子に乗っている」と思われてしまう。

学校でも職場でも、できているところより、できていないところを指摘される。 私たちは「減点法」の評価の中で育ってきました。

だから、褒められることに慣れていないのです。

2 white ceramic mugs on white table

でも、ちょっと待って

ここで考えてみてほしいんです。

あなたが誰かを褒めた時、相手に「そんなことないです」と否定されたら、どう感じますか?

ちょっと寂しくないですか?

「私の言葉、届いていないのかな」 「本当にそう思って言ったのに…」

そう、相手の褒め言葉を否定することは、 実は相手の好意を否定することでもあるんです。

マレーシアで娘のパートナーが私を褒めてくれた時、 もし私が「いえいえ、そんなことないです」と謙遜していたら、 彼は少しがっかりしたかもしれません。

でも私が「Thank you!」と笑顔で受け取ったから、 彼も嬉しそうに笑ってくれました。

受け取ることは、相手を尊重すること。 受け取ることは、繋がりを作ること。

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「受け取る力」を育てる

では、どうすれば素直に受け取れるようになるのでしょうか?

1. まず「ありがとうございます」

謙遜や否定の言葉が出そうになったら、 ぐっとこらえて、まず「ありがとうございます」と言ってみる。

それだけで十分です。

❌ 「そんなことないです。まだまだです」 ⭕ 「ありがとうございます」

❌ 「いえいえ、これ古いんです」 ⭕ 「ありがとうございます。嬉しいです」

最初は照れくさいかもしれません。 でも、言ってみると意外と気持ちいいものです。

black and white striped mustache

2. 相手の目を見て、笑顔で

言葉だけでなく、表情も大切。

下を向いて小さな声で「ありがとうございます」ではなく、 相手の目を見て、笑顔で「ありがとうございます」。

それだけで、あなたの喜びが相手に伝わります。

3. 「お世辞では?」という疑いを手放す

「でも、本当にそう思って言っているのか分からない…」

そう思う気持ちも分かります。でも、大切なのは、相手があなたに好意を示してくれたという事実。

その好意を受け取ることで、あなたと相手の間に温かい空気が流れる。それが「繋がり」の始まりです。

疑うより、信じる。拒絶するより、受け取る。

その選択が、あなたの人生を温かくします。

brown grass field during sunset

なぜこれが「結活」なのか

私が提唱している「結活」は、人生の最期まで豊かに、いきいきと生きるための活動です。そのために必要なのは、温かい人との繋がり

でも、繋がりは一方通行では生まれません。

誰かが差し出してくれた手を、あなたが握り返すから、繋がりが生まれる。

「受け取る力」は、繋がりを作る力。

葬儀の仕事を通じて、私は多くの人の最期を見てきました。人生の終わりに人が本当に幸せを感じるのは、どれだけお金を持っていたかではなく、どれだけ温かい繋がりの中にいたかです。

そして、その繋がりは、日常の小さな「受け取り」の積み重ねから生まれるんです。

yellow and black pedestrian line

今日から始めてみませんか

今日、誰かがあなたを褒めてくれたら、素直に受け取ってみてください。

「ありがとうございます」

それだけでいいんです。

そして明日のブログでは、あなたが誰かを「ほっこり」させる番です。「1日1回、誰かを褒めるトレーニング」について書きます。

自分が受け取れるようになると、相手に与えることも、もっと自然にできるようになります。なぜなら、受け取ることの喜びを知っているから


あなたは褒められたら、素直に喜べますか?

今日から、「ありがとうございます」を練習してみてください。

それが、あなたの「結活」の第一歩です。


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