想いの純度を守る「仮置き」という知恵

water drop in blue water

 

大切な誰かと繋がりたい。

これは、誰もが心の奥底に持っている願いです。

家族、友人、パートナー。かけがえのない人だからこそ、想いは強くなります。でも、その想いが強すぎると、時に感情的になってしまう。思いと思いがぶつかり合って、逆効果になってしまうことがあります。

woman and man holding hands

お葬儀の現場で見えてくるもの

葬儀社の仕事をしていると、そんな場面に立ち会うことがあります。

「故人のために」と、それぞれが想いを持って臨むお葬儀。でも、その想いが強いからこそ、家族の間で食い違いが起こることがあるのです。

お花の選び方、式の進め方、細かな段取り。一つひとつに「故人はこうしたかったはず」という想いが込められています。

でも、考えてみてください。

故人が最も望まないことは何でしょうか。

それは、自分を理由に、大切な人たちの関係が拗れてしまうことではないでしょうか。

a broken mirror sitting on the ground next to a wall

想いを「仮置き」する場所

だから、私は思うのです。

感情的になりそうな時、大切な人に想いをぶつける前に、一度「仮置き」する場所があった方がいい、と。

この仮置きの場所は、主に話をしやすい友人で、アドバイスをしないタイプの人が理想的です。

なぜアドバイスをしない人が良いのか。

それは、自分の本当の気持ちを、相手の意見で修正されると、伝えたい本当の想いの純度が低くなってしまうからです。

ただ聞いてもらう。 ただ話を受け止めてもらう。

そうすることで、自分の想いが整理され、何が本当に大切なのかが見えてくる。感情の熱は少し冷め、でも想いの純度は保たれたまま、相手に伝えることができるようになります。

brown cardboard boxes on brown wooden table

これが「結活」という生き方

「仮置き」は、迂回でも逃げでもありません。

大切な人への想いを、最も純粋な形で届けるための準備なのです。

結活とは、人生の終わりに備える「終活」とは違います。今この瞬間から、大切な人との繋がりを育み、守り、深めていく活動です。

お葬儀の場面だけではありません。日常の中で、家族に言いたいことがある時、親しい人と意見が食い違った時、感情が高ぶりそうになった時。

そんな時こそ、一度立ち止まって考える。

本当に相手が望んでいることは何か。 この想いは、相手との繋がりを深めるものだろうか。

想いを「仮置き」することで、関係性を守る。

これは、生きている今だからこそできる、大切な知恵なのです。

お葬儀の現場で学んだこの教訓は、実は人生のあらゆる場面に通じています。

大切な人が元気でいる今こそ、想いの純度を保ちながら、丁寧に関係を育てていく。それが結活なのです。

woman meditating on wooden dock during daytime

結活とは、大切な人との繋がりを、今この瞬間から育てていくこと。

想いの純度を守りながら、関係性を深めていく。そんな日々の小さな知恵の積み重ねが、人生を豊かにしていくのだと、私は信じています。


monkey grooming monkey's back on branch

#結活 #人間関係 #コミュニケーション #想いを伝える #家族 #繋がり #生きるを応援する #関係性 #感情との向き合い方 #稲沢市 #葬儀 #人生を豊かに

ご相談はこちら

お気軽にお問い合わせください