希望はあるのに、伝えられない―2026年、この矛盾を超えるために

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新年明けましておめでとうございます。2026年最初のブログは、婦人公論の読者アンケートから見えてきた、日本の家族が抱える深刻な矛盾について考えたいと思います。

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68.9%が希望を持ち、63.6%が話せない矛盾

婦人公論の読者アンケートに、こんな興味深い結果がありました。

Q1: 終末期の医療について家族で話し合ったことはある? → 63.6%が「話し合えていない」

Q2: 「人生の最期はこうありたい」という希望はある? → 68.9%が「希望がある」

Q3: 家族の死に際し、後悔していることはある?→29.3%が「後悔していることがある」

この数字が物語っているのは、多くの人が自分の希望を持ちながらも、それを家族に伝えられないという現実です。

話し合えない理由は様々です。終末期医療の選択肢についての知識不足、死について話すことへの躊躇など。

やはり「死」という前提条件がくると、タブー感が一気に強くなってしまうのでしょうか。

でもそれでいて、ちゃんと希望はあるのです。自分の最期をどう迎えたいか、68.9%もの人がイメージを持っている。なのに、伝えられないのでしょうか。

この矛盾を、どうしたらいいのか?

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「死」を前提にするから、話せなくなる

この問題の本質は、「終活」という言葉そのものにあるのかもしれません。

「終活」は、どうしても「死」が前提になります。だから話しにくい。縁起でもない。家族に心配をかける。そんな遠慮が生まれてしまう。

家族の側も「そんな話をしたら、親が死を意識してしまうのでは」という恐れがある。お互いが相手を思いやるあまり、大切な対話ができなくなってしまう。

だからこそ、私は「結活」という考え方を提唱しています。

「結活」は「死」からではなく「生」から始まる対話です。

「これからどう生きたいか」「何を大切にしたいか」「誰とどんな繋がりを持ちたいか」―そんな問いかけから始めるのです。

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視点を変えれば、対話は自然に生まれる

例えば、「人生の最期はこうありたい」という希望も、視点を変えてみましょう。

  • 「最期は自宅で過ごしたい」→「住み慣れた家での暮らしを大切にしたい」
  • 「延命治療は望まない」→「質の高い時間を過ごすことを優先したい」
  • 「家族に囲まれて」→「家族との繋がりを大切にしたい」

こう言い換えると、「死」の話ではなく、「今をどう生きるか」の話になります。

「お母さん、今年やってみたいことある?」 「これから一緒に行きたい場所ってある?」 「大切にしている価値観って何?」

こういう問いかけなら、食卓でも、散歩の途中でも、自然に対話が生まれるはずです。そして、その延長線上に「もし体が動かなくなったら、どう過ごしたい?」という話題も、無理なく出てくるでしょう。

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「後悔」を「今」に活かす

Q3の「家族の死に際し、後悔していることはある?」という質問には「病名や余地を告知する時代ではなかったので、母本人の希望を希望を聞くことが出来なかった」(63歳・パート)「父に最後まで食事をさせてやりたかった」(76歳会社員)と答えています。

この後悔に関しても、後悔する側の自分自身も死への距離が近くなってくることで変わってくる意識の変化があるのかもしれないと予想します。

「死」をタブーにするのではなく、「生きること」「繋がること」の延長線上に「最期」があると捉えられたら後悔も少なくなるかもしれません。

そうすれば、68.9%の人が持っている希望は、きっと大切な人に伝わるはずです。

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2026年、想いを伝えられる社会へ

葬祭業に携わって30年近く、私は数え切れないほどのお別れの場に立ち会ってきました。そこで感じてきたのは、「もっと話しておけばよかった」という遺族の後悔と、「伝えたいことがあったのに」という故人の無念です。

このアンケート結果は、まさにその現実を数字で示しています。

だからこそ、2026年、私はこの活動をさらに広げていきたいと思っています。

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想いはあるのに伝えられない。希望があるのに話せない。そんな皆さんのために。

「結活」という考え方を通じて、家族の対話を生み出すお手伝いをしたい。「死」ではなく「生」を語り合う場を作りたい。そして、68%の人が持っている希望が、大切な人にきちんと届く社会を実現したい。

結活ワークショップ、結活ノート、そしてこのブログを通じて、一人でも多くの方が「伝える勇気」と「聴く優しさ」を育めるように。

新しい年の始まりに、そんな決意を新たにしています。

皆さんも、今年こそ、大切な人との対話を少しづつでもいいので始めてみませんか?

記事は婦人公論の1月号を参考にさせていただきました。

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